年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) 外債投資拡大へ
世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2019年度の運用計画を変更しました。
GPIFは、為替ヘッジを講じた外国債券について、外国債券の資産構成割合ではなく、国内債券の資産構成割合に算入すると発表しました。
6月末の時点の外国債券の運用残高は、29兆30億円でポートフォリオの18.05%となっており、
上限である19%に近づいていたんですね。
ただ為替ヘッジを講じた外国債券を国内債券扱いにすることで、外国債券への投資をもう少し拡大することができるようにしたようです。
国内債券では運用利回りのパフォーマンスを上げるのが難しくなったのでしょうね。
現時点で日本国債の10年物の利回りがマイナス0.16%ですので、国内の債券市場に投資しても運用でパフォーマンスをあげることは難しいでしょうね。
今回の変更により、GPIFの外債投資が拡大することになるので
GPIFという巨大ファンドによって円売りの外貨買いが行われるということで、為替相場にとっては基本的には円安要因であります。
ですが、為替ヘッジなしの外国債券への投資は円高局面では為替差損によって運用利回りが悪化することから、極度の円高局面ではGPIFが外国債券への投資を解消することで、さらなる円高要因となる可能性もあるので注意しておきたい材料ですね。
参考記事:DZHフィナンシャルリサーチ、ブルームバーグ