ユーロドル年初来安値更新
昨晩ユーロドルは年初来安値の1.0926付近を明確に割りましたね。
1.0904付近まで下落しました。
下のチャートはユーロドルの日足チャートです。
9月12日のECB理事会の後はこれ以上の量的緩和は難しいのではないかという見方も浮上したこともあり、
少しユーロが買われる時期もありましたが、結局のところ年初来安値更新となりました。
ECB理事会とその後のユーロドルの値動きについては以下の記事にて解説しておりますので、よろしければご覧くださいませ。
keizai-kaisetsu.hatenablog.com
そもそもECB理事会の後のユーロ買いは、ハメコミのような側面もあったように見えます。
ユーロが売られだすと、下のような記事も出ました。
ECBの緩和限界論は本当か?~創意工夫で追加緩和は可能:EU Trends
マイナス金利の副作用や資産買い入れのルールに阻まれ、ECBの緩和が限界に近づいていると の不安が広がっている。確かに追加緩和のハードルは高いが、現在の緩和策を工夫することで緩 和余地を拡大することは十分可能だ。利下げについては、スイス中銀が最近決定したように、階 層化でのマイナス金利の適用除外を拡大することで、追加の利下げ余地が生まれる。資産買い入 れは、訴訟リスクに直面する資本金クォータの見直しは難しいが、国債の保有割合の上限を50% 程度まで引き上げることはそれほど難しくない。債務再編時の集団行動条項の発動要件を緩めに 解釈すれば、ECBの保有割合が50%を下回る限り、債務再編を必ず阻止できる訳ではない。
そして、直近だとさらにユーロが売られる材料として以下の材料が加わりました。
- ドイツのPMI(購買担当者景気指数)が10年ぶりの低調な数字であったことを筆頭に欧州のPMIが軒並み低調
- 反ハト派(金融緩和に積極的でないこと)のラウテンシュレーガーECB専務理事が理由の明示なく、突然の辞任
そして昨晩耐え切れずにとうとうユーロドルは年初来安値更新となりました。