今週の相場の注目ポイント(EUの復興基金案の行方、欧州PMIなどユーロに注目)
先週の振り返り
先週の相場もワクチン開発期待から、リスクオン優勢の流れとなりました。
世界各国でコロナ感染者数が増加している事実はそれほど嫌気されていないという状況です。
また、FRBのバランスシートが再度拡大し始めています。
これもやはり大きいですかね。
中央銀行には逆らうなという格言もありますので、どうしてもリスクオンの株高、ドル安の流れが優勢です。
原油価格もOPECが8月から減産規模を日量970万バレルから770万バレルへと緩めるとの方針から、少し下落した局面もありましたが、結局は40.74ドル付近という直近の高値圏で週末を迎えました。
以下今週の注目ポイントについて記載していきます。
EUの復興基金案の行方
今週はこれがメインテーマですね。
一昨日からEU首脳会議で交渉されています。
財政規律を重視する4か国(オランダ、オーストラリア、デンマーク、スウェーデン)に加えてフィンランドが反対の姿勢。
補助金の部分と融資の部分の金額の折り合いがつくのかという点がポイントです。
ドイツフランス側は給付金4000億ユーロ以上を希望するものの、反対国は2500億ユーロ以下を希望しているようです。
金額の隔たりは大きいですが、続報に注目です。
現状マーケットはユーロショートに偏っている状況のようですので、そのあたりの需給要因も踏まえて、準備したいところです。
OANDAオープンポジションによると3分の2程度がユーロショートとのことです。
欧州PMI
週末金曜日にフランス、ドイツ、ユーロ圏、英国のPMIが発表されます。
先月欧州各国のPMIが節目の50を上回り、少しサプライズ的にユーロが買われました。
今月も引き続き数値に注目です。
その他
対中関係
米英がファーウェイ製品を排除する政策をとっています。
中国がコロナウイルスの発生源となったことや、香港国家安全法を成立させたことを受けて、西側諸国は中国に制裁の方針をとっています。
英国とEUのFTA交渉
現状大きな進展が見られず、ハードブレグジットに近いようなシナリオも考えられるという状況はポンドにとっては、上値を重くする材料となります。