今週の相場の注目ポイント(FOMC、対中関係など)

先週の振り返り

先週は週前半はEUの復興基金案が合意されたこともあり、リスクオン優勢。

後半は米中対立の懸念からややリスクオフ優勢の流れとなりました。

 

復興基金案について

補助金 3900億ユーロ(主にイタリアとスペインが受け取るとみられる)

融資  3600億ユーロ

2021~2027年中期予算案 1兆1000億ユーロ規模で合意

先週はこの材料の影響でユーロが強かったですね。ユーロドルは1.1652付近という約2年ぶりの高値で週末を迎えました。

 

米中対立

米国 テキサス州ヒューストンの中国領事館を閉鎖

中国 四川省成都の米総領事館を閉鎖

米国のポンぺオ長官「南シナ海を自身の海洋帝国の様に扱う中国を世界は支持しない」、「米国は中国の不当な海洋権主張を認めない国を支持する」

トランプ大統領「米中貿易協定は署名当初に比べて意味がなくなった」

この材料が嫌気されて週後半は株価は調整。

中国経済と関係が深い豪ドルもユーロやポンドなどに比べると少し上値が重くなりました。

 

以下、今週の相場の注目ポイントについて記載していきます。

 

FOMC

28、29日に開催されます。

政策金利量的緩和については現状維持が予想されています。

 

前回のFOMCではパウエル議長によってコロナウイルスによる米経済の影響から経済の先行き懸念が示され、翌日に株価は大きく調整することとなりました。

今回も声明文やパウエル議長の会見には注目です。

 

また、イールドカーブコントロール導入についての是非には特に注目です。

イールドカーブコントロールとは(FOMCを控えて) - FX、株式投資家のためのゆるゆる経済解説ブログ

これもFRBによる国債の買い入れ政策ということで、量的緩和の1種ということですが政策の出口戦略の難しさなどを考えると導入は難しいのかなというところです。

FRBの理事のうち何名が導入に賛成となるかによって、今後の導入の可能性についてのマーケットの思惑が変動すると思われます。

思惑が強まればドル安要因となります。

 

対中関係

米、英、仏がファーウェイ排除動いています。

違法なバックドア(システムに不正侵入する裏口)がファーウェイ製品に仕込まれていて、知的財産の侵害が行われているとの疑いによるものです。

またウイグルの人権問題、香港国家安全法、南シナ海の領有権問題、コロナウイルスの起源といった数々の問題により世界各国と中国の関係が冷え込んでいます。

 

その他

30日に米国の第2四半期GDPが発表

31日に欧州の第2四半期GDPが発表

直近の米欧の経済指標は予想を上回る結果が多かったので、良い数値が発表されるかもしれません。