引き続きコロナ感染2波や、米中対立、英国とEUのFTA交渉などに今週は注目
先週の振り返り
先週は株式相場は結局レンジ相場でしたね。
アメリカの経済指標が軒並み堅調であったものの、各国でコロナ感染者数が増加していることがやはり重しとなり、レンジ相場となりました。
米雇用統計の結果は6月は480万人増との好結果でした。
ただ、この数字は直近の感染再拡大するよりは少し前の時期の数値であり、
一部の州でバーやレストランの営業が停止されている直近の労働市場の状況はもう少し悪いのではないかと思われます。
金融政策等については
1日に公表されたFOMC議事要旨で
「参加メンバーの大半がイールドカーブコントロールの導入には慎重」との記述があり、イールドカーブコントロール導入観測は少し後退しました。
イールドカーブコントロールとは(FOMCを控えて) - FX、株式投資家のためのゆるゆる経済解説ブログ
またFRBのバランスシート拡大も止まっています。
FRBのバランスシート、2月以降初めて縮小 緊急策の需要低下 - ロイター
緩和バブルで2番底狙いのショートポジションを切る流れは一旦止まっているようです。
米中対立
中国で1日に香港国家安全維持法が成立しました。
もちろん米国側は反発。対中制裁措置を示唆しています。
具体的には、香港の自治の侵害にかかわった中国共産党員や金融機関への制裁を可能とする「香港自治法案」が上下両院で可決され、
後はトランプ大統領の署名待ちという状況です。
英国とEUのFTA交渉
FTA交渉の第6ラウンドが今週予定されています。
先週にはEUのバル二エ首席交渉官は、英国が金融サービスを巡る最新の提案を拒否し、欧州単一市場の恩恵だけ受けようとしていると非難しました。
相変わらず交渉は難航しているようですが、ポンド相場は売り一巡の流れで先週は週半ばから反発しました。
その他の経済指標、イベントなど
米ISM非製造業景況感債数
6日に発表されます。
予想:49.1
5月:45.4
先週発表のISM製造業景況感指数同様に5月からの改善が予想されています。
アメリカは個人消費がGDPの70%を占めますので、景気動向に関して重要な指標となります。
豪州RBA理事会
7日に開催されます。
政策金利は据え置きが予想されています。
豪州でもウイルス感染再拡大し、ビクトリア州での10地区では厳格なロックダウンが行われている現状です。
こういった現状に対してRBAが金融政策の面でどう対応していくのか、、、
声明文でのスタンスに注目です。
米国の為替報告書
例年だと、4月に発表されるのですが、今年はコロナ危機の影響で発表が遅れています。
香港問題やウイグル問題で米中対立が強まっている現状ですので、中国を為替操作国と非難する内容が想定されます。
発表されれば、もちろんマーケットにとってはリスク要因となります。